中学理科で勉強する「大気圧」とは何もの??
こんにちは!この記事を書いているKenだよ。ポスト、最高。
中学理科ではいろんな力を勉強していくよね?
水の中ではたらく力とか、バネにはたらく弾性力とか、物体に働く重力とかがあったはずだ。
今日は、もう一歩踏み込んで、
空気中ではたらく力
について勉強していこう。
中でも、
大気圧(たいきあつ)
ってやつを詳しくみていくよ。
大気圧とは何もの??
まず大気圧とは何かをみていこう。
大気圧とは、
空気中ではたらく圧力のこと
だ。
じつは、空気中にある全ての物体は、空気によって四方八方から圧力を受けているんだ。
空気中にあるものすべてに働いている圧力だから、机の上の消しゴムも大気圧を受けてるし、
もちろん、この記事を読んでいる君の顔も大気圧を受けているわけだ。
たとえばわかりやすい例として、ここに1つの缶ジュースがあったとしよう。
もちろん、この缶ジュースも空気中にある限り、大気圧を受けてるはず。
で、この缶ジュースから一気に中身の空気を抜いてしまったとしよう。
このとき、この缶ジュースは大気圧によって潰されてしまうんだ。
なぜなら、缶ジュースを中から支えていた空気がなくなっちゃって大気圧が0になる。すると、缶の外の空気による大気圧が釣り合わなくなっちゃうわけさ。
大気圧っていうのは普段は意識しづらいけど、確かに空気中にある全てのものにはたらいている圧力なんだ。
大気圧はなぜあるの?
じゃあ大気圧はなぜあるんだろう??
その理由は、
空気の重さにあるよ。
空気は目に見えなくて重さなんてないように見えるけど、じつはちゃんと質量を持ってるんだ。
地球の大気を、海面から上空の空気があるところまで全部足してみよう。
この足した部分の面積を1m²だとすると、その全部足したと時の重さはなんと、
約100,000N(正式には101,325N)
になるんだ。
1N(ニュートン)は100gの物体に働く重力と等しかったから、実質、
1m²あたり10,000,000gの物体の重力と同じぐらい力がかかってるはずなんだ。
10,000,000gは10,000kgのことで、さらに上の単位で現すと、
10トン
ってことになる。
1m²あたり10トンの物体がのっているのと同じ力が大気の重さにあるなんて信じられないぜ!
大気圧は高いところほど小さい
大気圧は空気の重さが原因ってことがわかった。
上に行けば行くほど、のしかかってくる空気の量が少なくなるから、大気圧が小さくなるんだ。
たとえば、海で泳いでいる時に受ける大気圧と、富士山に登った時の大気圧を比べると、圧倒的に富士山に登った方が大気圧は小さい。
なぜなら、富士山の高度は高いから、上にある空気の量が少なくなるからね。
富士山に地上で購入したポテトチップスを持って行くと、袋が膨らんでしまうのはこのためだ。
ポテトチップスの袋の中の空気(地上のもの)の大気圧の方が、富士山頂上の大気圧より大きいからね。
大気圧の単位はパスカル[Pa]
1大気圧は、1m²あたり約100,000N(正式には101,325N)の力がかかってるんだったよね?
これを圧力の単位に直してやると、
100,000 [Pa(パスカル)]
になるね。
「パスカル」という単位をちょっと復習しておくと、
1パスカルは1m²あたりにはたらく1Nのこと
だったね。
※ 圧力を忘れかけているときは「圧力の求め方」を読んでみてね。
天気ではヘクトパスカル[hPa]を使う
でも天気予報をきいてると、大気圧の単位は、
ヘクトパスカル [hPa]
であることに気づかない?
たとえば台風のニュースなんかで、
中心の気圧は970ヘクトパスカル 最大風速は30メートル、 最大瞬間風速は40メートルが予想されます。
なんて感じで登場しているよね。
これはどういう単位なのかというと、
1hPa(ヘクトパスカル)= 100Pa
のこと。100パスカルが集まれば1ヘクトパスカルに進化できるわけだ。
じゃあなぜ気象情報でヘクトパスカルを使うようになったのか??
これはちょっと話が長くなるけどまとめておこう。
昔々、気象業界では大気圧の単位でバール(bar)というものを用いていて、
1大気圧= 1 bar
という単位だったんだ。
ただ、気象情報で使う大気圧としてはbarだとデカすぎるから、それを1000分の1をしたミリバール[mbar]というものを使っていた。
ただ、1990年ぐらいになると、この大気圧の単位を世界で共通している単位(SI単位系)に統一しようとしたわけ。
もともと大気圧の単位で使っていたbarの代わりに、世界共通のPa(パスカル)を使うことにしたんだ。
パスカルの場合、
1大気圧=100,000 [Pa(パスカル)]
だったね。
でも、パスカルを使い始めると、もともと大気圧の単位でミリバールに慣れていた人々が混乱しちゃう。
だから、1ミリバールの単位と同じ数値感で大気圧を語れるように、ヘクトパスカルを使い始めたのさ。
1大気圧=1,000mbar
だったから、ヘクトパスカルを使えばパスカルでもちょうど、
1気圧=1,000hPa
という感じで、ミリバールに単位の大きさをうまく合わせることができたんだ。
ということで、もともと使っていたミリバールという単位に数値感を合わせるために、ヘクトパスカルを使うようになったんだとさ。
まとめ:大気圧は空気中のすべての物体にはたらく圧力のこと
以上が中学理科で習う大気圧だったね。
最後に復習しておこう。
大気圧とは、
空気中のすべての物体にはたらく圧力のこと
で、
大気圧は空気の重さが要因となって生じているんだ。
大気圧の単位はパスカルを使うけど、特に気象業界ではヘクトパスカル(100パスカルのこと)を使う慣習があるよ。
テスト前によーく復習しておこう。
以上で中1理科の力の単元は終了。
次はマグマとか岩石について勉強して行こう!
そんじゃねー
Ken
Qikeruで執筆しています。
「教科書、もうちょっとおもしろくならないかな?」
そんな想いで始めました。
大気圧は約1030hPaって習ったんですけど、[**mのところに働くのは何気圧でしょうか。また、㎩、hPaの両方で答えなさい]って問題が出てきました。まったくわかんなくて、、、。ただ単なる意地悪問題ってことですかね?私が理解力ないからかもですけど、どうやって求めるんですか?
>大気圧は約1030hPaって習ったんですけど、[**mのところに働くのは何気圧でしょうか。また、㎩、hPaの両方で答えなさい]って問題が出てきました。まったくわかんなくて、、、。ただ単なる意地悪問題ってことですかね?私が理解力ないからかもですけど、どうやって求めるんですか?
大気圧っていうのは、海面0メートルの地点から地球の一番上までの空気が持つ圧力のことだね。
だから、山とかに登って観測点が高くなると、その分だけ、上にある空気が少なくなるから気圧も小さくなるんだ
等圧線についての記事ありますか?
>等圧線についての記事ありますか?
これから書こうかな!
大気圧の公式みたいな方式とかあるんですか?
大気圧について質問です。
私達は 10 T の力で 右や左が上から押されてるということになりますね。 それはあまり感じないんですが どうしてでしょうか。
また中に空気の入っていないもの、例えば消しゴムなんかも押されてるようには見えないんですがどうしてでしょう。
何を求めるかによるんじゃないかな
>大気圧について質問です。
私達は 10 T の力で 右や左が上から押されてるということになりますね。 それはあまり感じないんですが どうしてでしょうか。
また中に空気の入っていないもの、例えば消しゴムなんかも押されてるようには見えないんですがどうしてでしょう。
四方八方から等しい同じ力で押されてるから圧力が打ち消しあってるんだ。
ぼくらの中にも空気が入っていて、中からも10Tで外を押して、外からもぼくらを10Tで押してくるから結果として±0ってわけね。
ただ、仮にぼくらの中に空気がなくなって真空状態になってしまったら、コテンパに潰れてしまうだろう
吸盤のはりつける部分の面積が10㎠だったとき、吸盤にかかる力の大きさを求めなさい。ただし、大気圧の大きさは100000Paとし、吸盤の内部からは完全に吸気が抜けたと仮定する。
答え:100N
どうして答えが100Nになるかが分かりません。教えてください!
>吸盤のはりつける部分の面積が10㎠だったとき、吸盤にかかる力の大きさを求めなさい。ただし、大気圧の大きさは100000Paとし、吸盤の内部からは完全に吸気が抜けたと仮定する。
答え:100N
どうして答えが100Nになるかが分かりません。教えてください!
圧力の公式を思い出そう。
力を面積で割ったら圧力になるんだったね。注意すべくは単位。面積の単位はm2だからこの問題では吸盤の面積の単位をcm2からm2に直さないとね
空気の終わりは、場所によって変わるのですか?
「大気圧の変化によって起こる現象」というのがテスト範囲にあるのですが、どういうものかさっぱり分かりません。宜しければ教えてくださいませんか?
いつも拝見しています!
吸盤のはりつける部分の面積が10㎠だったとき、吸盤にかかる力の大きさを求めなさい。ただし、大気圧の大きさは100000Paとし、吸盤の内部からは完全に吸気が抜けたと仮定する。
答え:100N
どうして答えが100Nになるかが分かりません。教えてください!
シンヤ
大変、すばらしいページで感心しています。(高校の教員です)
このページを、8月の地域の理科面白実験(小学生対象)の説明に使わせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
また、9月には勤務している高校のオープンスクール(中学生対象)でも同様に使わせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
もちろん、参照したことを明記いたします。よろしくお願いいたします。
嬉しいお言葉です。
どうぞお使いくださいませ。
質問ではありませんが、一言お礼が申し上げたく投稿いたします。
お返事、ありがとうございました。ありがたく利用させていただきます。
明後日の8月5日、地域の子供(小学生20名くらい)に「アルミ缶つぶし&一斗缶つぶし」等の大気圧の実験をする予定です。
「アルミ缶つぶし」等は、一瞬で結果が出てとても手軽でダイナミックで面白い実験ですが、その科学的な原理はなかなか奥が深くて説明は難しいです。これまでは小学生には理由の説明はしませんでした。目に見えない空気の重さのこともそうですが、水の状態変化のことも理解していないと本当のところ分かったという気にはならないかもしれません。それでも、やはり理由や原理が分からないと科学の面白さが伝わらないとも思います。
ご存じのように、ファラデーが、子供から大人までを対象に「ろうそくはなぜ燃えるのか」と題する講演を行い、多くの実験を通して次々と疑問を解明していく形で講演をしたというエピソードがありますが、大気圧もそれに匹敵する奥が深い実験かもしれません。
こちらのHPのおかげでその説明をする勇気が湧きました。うまくいくかどうかわかりませんが挑戦してみます。ありがとうございました。今後のご活躍をお祈りいたします。
嬉しいお言葉、ありがとうございます。
がんばってください〜
ぜんぜんわからなかった。
海と同じ高さだったら10トンがかかってたら、富士山に行ったら8トンぐらいに減るの?
だったら2トン分は軽くなるってことでしょ?そしたらスーパーマンになれるじゃん。
1気圧とは?
じゃあ空気圧で潰される事もあるの?
質問です。
もしも、身体の中から空気が抜けたら大気圧が0になるから
体は潰れてしまうんでしょうか?
大気圧と気圧の違いって何ですか。
大気圧の終わりって地上からどれくらい離れているんですか。
彼女いますか