これでスッキリ!円周角の定理の証明の3つのパターン

円周角の定理の証明ってどうやるの??

Dr.リードだよっ。

円周角の定理の使い方にも慣れてきたかな?

今日はな、

円周角の定理の証明

を解説していくぞ。

つまり、

なぜ、円周角の定理が使えるのか??

ってことを暴いていくわけだ。

 

別に知らなくてもいいけど、知っておいた方がスッキリするだろ?

今日は長い長い話になる。

ピザでも食べながら行ってみよう!

 

円周角の定理 証明

 

 

円周角の定理 証明

 

 

円周角の定理の証明の3パターン

円周角の定理」を証明していくぞ。

 

3点A・B・Pがある円Oを想像してくれよな。

円周角の定理 証明

 

円周角と中心角の位置関係はつぎの3通りある。

  1. 点 PがOB上にあるとき
  2. 中心Oが∠APBの内側にあるとき
  3. 中心 Oが∠APBの外側にあるとき

それぞれの場合を証明していけばいいんだ。

 

証明パターン1. 「 点PがOB上にあるとき」

まずは点P がOBの延長上にきてる場合ね。

 

円周角の定理 証明

 

このパターンでは、

三角形の外角の定理

をうまく使っていくよ。

 

えっ。三角形の外角の定理なんて忘れた?!

三角形の1つの外角はそれと隣り合わない2つの内角の和に等しい

っていう定理だったね。

 

円周角の定理 証明

 

こいつをうまく使って証明してみよう。

 

円周角の定理 証明

 

OP・OAはそれぞれ円Oの半径だから、

OP = OAよって、△OPAはOP = OAの二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいから、

∠OAP = ∠OPA ・・・ (1)三角形の外角の定理より、

∠AOB = ∠OAP + ∠OPA・・・(2)

(1)、(2)より、

∠APB = 1/2∠AOB

二等辺三角形の性質」と「外角の定理」を知ってれば証明できるね!

 

 

証明パターン2. 「中心Oが∠APBの内部にある」

さあ、サクサク行くぞ。

つぎは、

中心Oが円周角の内部におさまってる形だ。

 

円周角の定理 証明

 

補助線を緑で引いていくぞ。

 

円周角の定理 証明

 

点Pと中心Oを結び延長して、交点をQとしよう。

中心を通るから、PQは円Oの直径ってことになるね。

 

円周角の定理 証明

 

上の図みたいに補助線を中心に2つの図形に分けてみて。

  1. 左の図
  2. 右の図
  3. 合体したやつ

の順番で証明していくよ。

 

円周角の定理 証明

 

OP・OAはそれぞれ円Oの半径だから、

OP = OA

よって、△OPAはOP = OAの二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいから、

∠OAP = ∠OPA ・・・ (1)

三角形の外角の定理より、

∠AOQ = ∠OAP + ∠OPA・・・(2)

(1)、(2)より、

∠APQ = 1/2∠AOQ・・・(3)

円周角の定理 証明

OP・OBはそれぞれ円Oの半径だから、OP = OB

よって、△OPBはOP = OBの二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいから、

∠OBP = ∠OPB ・・・ (4)

三角形の外角の定理より、

∠BOQ = ∠OBP + ∠OPB・・・(5)

(4)、(5)より、

∠BPQ = 1/2∠BOQ・・・(6)

で,右半分の図と左半分の図を元通りに重ね合わせると,

円周角の定理 証明

(3)+(6)より、

∠APQ +∠BPQ= 1/2∠AOQ + 1/2∠BOQ

よって、

∠APB = 1/2∠ AOB

よって、

円周角∠APBは中心角∠AOBの半分である。

 

 

証明パターン3. 「中心Oが∠APBの外部にある」

最後は、

中心Oが∠APBの外にあるパターンね。

 

円周角の定理 証明

 

またまた補助線引くよ。

 

OPを延長した線分と円周の交点をQとするぞ。

 

円周角の定理 証明

 

ややこしいから、目を皿のようにして見とけよ!

 

円周角の定理 証明

 

同じように図形を分解して、見やすくしてみるね。

重なりをバラバラにして、

 

円周角の定理 証明

 

左と右でそれぞれ分けて考えてみるよ。

 

円周角の定理 証明

 

OP・OAはそれぞれ円Oの半径だから、

OP = OA

よって、△OPAはOP = OAの二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいから、

∠OAP = ∠OPA ・・・ (1)

三角形の外角の定理より、

∠AOQ = ∠OAP + ∠OPA・・・(2)

(1)、(2)より、

∠APQ = 1/2∠AOQ・・・(3)

円周角の定理 証明

 

OP・OBはそれぞれ円Oの半径だから、

OP = OB

よって、△OPBはOP = OBの二等辺三角形である。

二等辺三角形の底角は等しいから、

∠OBP = ∠OPB ・・・ (4)

三角形の外角の定理より、

∠BOQ = ∠OBP + ∠OPB・・・(5)

(4)、(5)より、

∠BPQ = 1/2∠BOQ・・・(6)

円周角の定理 証明

 

(3)・(6)より、

∠BPQ -∠APQ = 1/2∠BOQ – 1/2∠AOQ

よって、

∠APB = 1/2∠AOB

よって、

円周角∠APB は∠AOBの半分である。

 

円周角の定理の証明は3パターンで楽勝!!

円周角の定理の証明はどうだったかな??

つぎの3パターンの証明ができればよかったよね?

  1. 点 PがOB上にあるとき
  2. 中心Oが∠APBの内側にあるとき
  3. 中心 Oが∠APBの外側にあるとき

3パターンとも証明しちゃったんだから使いホーダイ。

円周角の定理 証明

 

円周角の定理を心気なくガシガシ使っていこう。

 

じゃあな。

Dr.リード

質問する

質問と回答

  • > 中心Oが∠APBの外にあるパターンね の

    2つをじわ~と重ねるとの図で

    △OPBが二等辺三角形なので

    ∠OPBを青点赤点とするのでしたら

    ∠OBPも赤点だけでなく、青点赤点にするべきかと・・・

    また

    ∠QOBが赤丸2つになっているようですが

    赤丸2つに対応する角は ∠AOBかと

    せっかく良いものを作っていただいているのに

    理解するのに時間がかかってしまいました

    後人のためお直しいただけると良いかと思います。

  • 証明パターン2の
    「(3)、(4)より、
    ∠APB = 1/2∠BOQ・・・(6)」
    のところ、(3)、(4)よりではなくて(4)、(5)よりではないでしょうか。
    証明パターン3の
    「(3)、(4)より、
    ∠BPQ = 1/2∠BOQ・・・(6)」
    のところもです。

    私の理解が及んでいないだけかもしれません。
    気になっているので早めの返信をいただけると幸いです。

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